Skip to content

天真正传香取神道流武道教范(四)第三编 居合术

730 字

本文为 1941 年(昭和十六年)刊《天真正传香取神道流武道教范》中日双语校订版的全文转载,中日文对照编排:正文为中文译文,引用块为原书日文原文(附原书扫描页次)。

本篇为第 四 篇 · 第三编 居合术。

第一章 现代居合术的价值

自古以来,日本刀被称为武士之魂;在本书所处时代,也被视为日本人的精神象征。居合术即传习日本刀操作之法,并借此锻炼身心、培育其所理解的日本精神。

原文(掃描頁036) 古來より日本刀は武士の魂なりと謂はれてゐるが、今日に於ては武人のみでなく全日本人の魂である。その日本刀の操作を傳習することが居合術であり、此の居合術に依つて心身を錬成すると共に日本精神を培養せむとするのである。

近代战争虽以新式武器进行科学化作战,但根本仍在人本身。战斗中若将士气合不足,即使使用任何新式武器,也难以充分发挥战斗力;当时的作者又认为,最终决断仍可能落在白刃战,因此主张借居合术培养气魄、学习刀法。

原文(掃描頁036) 近代の戰爭は、新兵器を以て科學的に鬪ふのであるが、其の根幹となるべきものは人それ自身である。凡そ戰鬪間、將士の氣合に於て缺くる所があれば、いかなる新兵器を驅使するも、充分その戰鬪力を發揚することが不可能である。猶ほ最後の決を採るのは白兵戰である。肉彈相搏つ白兵戰に於ては、日本刀を以てしなければならぬ。かゝる點に於ても吾人は氣魂を養ひ、刀の操作を學ぶ居合術の眞價を認めざるを得ない。

因此,即使平日在坐卧行住之间,也通过居合术蓄养面对真剑般的气力,被认为对处世极有意义——〔下接扫描页037〕

原文(掃描頁036) 從つて平時坐臥行住の間に在つても、居合術に依つて眞劍の氣力を抱藏し置くことは處世上にも極めて有意義である。—〔次頁へ續く〕

〔承上页〕并被视为一种必要条件。

原文(掃描頁037) 必須の要件であると稽える。

居合术被称为日本独有、由日本产生的神技,也并非毫无缘由。

原文(掃描頁037) 抑も居合術は世界獨步のものにして、日本の生みたる神術なりと稱せらるゝも、故なしとしない。

作者主张,应从古武士托身于日本刀、体悟生死一如的精神中汲取教训;同时,也应借居合术勤修其所理解的日本固有之道。这正是其强烈劝勉修习居合术的理由。

原文(掃描頁037) 吾人は、日本刀に一身を托して生死一如の境地を悟り得たる古武士の聲をこそ、採つて以て我等の教訓とせねばならぬと憶ふ。同時に今日吾々は宜しく居合術を通じて日本人たる固有の道に勤むべきが至當であらう。是れ吾人が居合術の修業を切に薦めんとする所以である。

第二章 居合术修业注意事项

一、不需要宽阔场地。

原文(掃描頁037) 一、廣き場所を要せざること。

二、不以强大体力或臂力为必要条件。

原文(掃描頁037) 一、體力を要せず、腕力の有無に拘りなきこと。

三、不需要对手。

原文(掃描頁037) 一、相手を要せざること。

四、可利用短时间练习。

原文(掃描頁037) 一、短時間にて修業し得ること。

五、用具简单,不需耗费太多费用。

原文(掃描頁037) 一、用具簡易にして多くの費用を要せざること。

居合术最初源于实战中的对敌动作;流祖以实战为基础,经过苦心钻研,设想各种情形,编成可供修习的诸形。

原文(掃描頁037) 居合術は、始め實戰的對敵の處作であつたが、流祖其の實戰を基礎として膽骨苦心の結果、各種の場合を想定して茲に形を案じ、修業し得る如く仕組んだものである。

因此,对于这些具有珍贵历史的形,不经审察研究便轻率任意改动,不能不说是对居合道的冒渎。

原文(掃描頁037) 故にかゝる尊き歷史ある形を吟味研究せずに、淺慮にも妄りに改更しようとするのは居合道に對する冒瀆と云はざるを得ない。

居合术多为没有对手的单人练习,精神容易松弛并失去气力。因此修习时必须始终在心中设想敌人,充实面对真剑的气力,全身心投入。若简要说出熟习居合术的诀窍,便是不断精进并持续自我鞭策。

原文(掃描頁037) 居合術は相手のない一人稽古なるが故に應々精神弛緩し、爲めに氣力を失ふ如きことがある。故に修業中は常に胸裡に敵を想ひ、眞劍の氣力を充實せしめ、全身全靈を打込んでなさねばならぬ。居合術習熟の要訣を單的に云ふならば、不斷の精進と、これ自らの鞭撻策勵に存すと斷言しても過言ではあるまい。

练习中的另一常见障碍,是只掌握一遍动作顺序便以为已经完成。必须体会动作深处的妙味、认识其中妙理,否则便失去修业的意义。

原文(掃描頁037) 又往々修業中礙げとなるものは、事の順序を一通り修得したるを以て、能事畢れりと爲すことである。實は事の奧に秘める妙味を感じ、妙理を識るに非らざれば修業の意義をなさぬことに心せねばならない。

居合所用之刀依修习者体格与力量而异。通常以刃长约二尺三寸、重量二百匁以上至三百二三十匁、反约五分为宜。本流认为柄长约为刃长的二分二厘;再短则不宜,较长反而便于使用。一般日本刀的柄长多在七寸五分以上、九寸以内。应综合上述要点,选择适合个人的刀。

原文(掃描頁037) 居合にて使用する刀は修業者の體格力量に從ひ一定せぬが、通常刃渡り二尺三寸前後、目方二百匁以上三百二四十匁、反り五分位を適當とする。柄は當流にては刃渡りの二分二厘を頃合とする。それより短きは不可、長きは使用に便である。普通日本刀にあつては七寸五分以上九寸以内である。如上の各要項に照し、各人應分の刀を使用すべきである。

第三章 礼式

动作程序 處作

一、站立斜持刀,面向神前,依次左、右前进二步。

原文(掃描頁038) 一、起ちて刀を斜に持ち、神前へ向ひ左右と二步進む。

说明 説明

右手在上、左手在下,双肘弯曲;刀约呈四十五度斜角,刃口向内。

原文(掃描頁038) 右手上に、左手下に、兩肘を屈し、刀を四十五度位の斜にし、刃は内に向けて持つ。

右拇指抵在栗形与鲤口之间;食指越过镡,指尖轻触刀柄。

原文(掃描頁038) 右拇指は栗形と鯉口の間に當て、示指は鍔越しに指頭が柄に觸れる程度に持つ。

左手握鞘的下半部;下绪仍沿鞘面伸直。四指在上、拇指在下。即使没有下绪,也应按有下绪的情形做同样动作。

原文(掃描頁038) 左手は、鞘の下二分の一部を(下緒は鞘の上に伸ばしたるまゝ)四指を上に、拇指は下にして握る。但し下緒なき場合も、下緒あるものと心得て同じ處作をする。

二、左膝着地,右膝立起,跪下,将刀横置于前方并伸直下绪。

原文(掃描頁038) 二、左膝をつき、右膝は立て、跪し、刀を前方へ橫に置き下緒を伸ばす。

这里的“跪”即折敷:右膝立起,左膝着地并跷起足尖,臀部轻落在左踵上。刀置于右足尖前方约一尺处,柄向右,鐺向左,刃口朝自己。左手从栗形附近起,如沿鞘向下抚过般将下绪伸直。

原文(掃描頁038) 跪とは折敷のこと。右膝を立て、左膝はつき爪立て、尻を輕く左踵上に置く。刀は右足先前方約一尺位隔て、柄を右に、鐺は左、刃は手前に向ける。下緒を左手にて栗形の邊より鞘を下へ撫でるが如くに延ばす。

三、起身,依次右、左后退二步,正坐行礼。

原文(掃描頁038) 三、起ち上がり右左と二步退きて正座して禮をする。

坐下时先落左膝,再落右膝;起身时先立右膝。

原文(掃描頁038) 座する時は左膝を先につき、右膝は後にする。起つ時は右膝を先に立てるのである。

此礼是对神之礼,必须郑重谨慎。

原文(掃描頁038) 此の時の禮は神に對する禮であるから丁寧慎重にする。

四、起身,依次左、右前进二步;在刀前约一尺处跪下,以双手将刀举至额前行礼。

原文(掃描頁039) 四、起ち上がり左右と二步進み、刀の前一尺位の處に跪して、兩手にて差上げて禮をする。

右手握近镡处;左手先从栗形附近理顺下绪,再从下方折成两重,移至鲤口与栗形之间,由右拇指压住。左手握鞘下三分之一处,将刀水平举至略高于肩。此礼是对刀之礼。

原文(掃描頁039) 右手は鍔際を握り、左手にて、下緒を一旦栗形の邊より伸ばして下より二つに折り、鯉口と栗形の間へ持ち來り、右拇指にて押へる。左手は鞘の下三分の一の邊を持ち、刀を水平に、肩の高さより少し上まで差上げる。此の禮は刀に對する禮である。

五、礼毕,将刀斜持并起身,依次右、左后退。持刀仍与开始时相同:右手在上、左手在下。居合练习结束后,也行同样的礼。

原文(掃描頁039) 五、禮終りて、刀を斜にとりて起ち上がり右左と退く。刀は始めと同じく、右手上、左手下にして持つ。居合の稽古了りて後も、同樣に禮をするのである。

第四章 拔刀及拔刀前后的动作

第一节 佩刀与捌刀

一、礼毕退至适当位置,跪下,将刀垂直立于身体正前方。右手在上、左手在下,刃口朝自己;下绪仍由右拇指压住。

原文(掃描頁039) 一、禮終りて適當の場所へ退き、跪して刀を前方中心へ垂直に立てる。此の時右手上、左手下、刃は手前へ向け、下緒は右拇指にて押へたまゝとする。

左手离开鞘,按在左腰;拇指插入腰带之间(若为两重腰带,则留一重在外,插入内侧),从外侧握住第二、三指指尖,以便插入刀鞘。

原文(掃描頁039) 左手鞘を離し左腰に當て、拇指は帶の間(二卷の帶の時は一重殘して二重の内側)へ入れ外側の第二、三指の指頭を握る。之は鞘を差しよくするが爲めである。

二、右手提刀,将鐺带至左拇指处插入,也穿入袴带,但不可插入后带(腰板之带)。将右拇指压住的下绪移交左手;左拇指挂于镡上,右手轻放右腿,指尖朝左。柄头位于身体中心(脐前),鐺离地二三寸。

原文(掃描頁040) 二、右手に刀を持ち上げ、鐺を左拇指の處へ持ち行きて差す。袴の紐にも差す。但し後紐(腰板の紐)には差さず。右拇指にて持ちたる下緒を左手に移す。左拇指を鍔に掛け、右手を右腿上に、指先は左に向けて輕く置く。柄頭は中心(臍の前)へ、鐺は床上より二三寸離す。

三、左手将刀向外抽出,屈腕屈肘,使右拳来到咽喉附近;再伸腕伸肘,将刀送向左侧下方,称为“阴阳捌”。

原文(掃描頁040) 三、左手にて刀を引き出し、手首及肘を屈して、右拳を喉の近くまで持つて來る。次に手首、肘を伸ばして左横下へ持ち行く。之を陰陽に捌くと云ふ。

腰带过紧时不易拔刀,所以需作此动作。腰带较松时做一次,较紧时做二三次。

原文(掃描頁040) 帶堅き時は拔刀し難き故にかく爲すのである。帶緩き時は一囘、堅き時は二三囘之を爲す。

捌刀结束后,左手将下绪落入腰带后方内侧,从外侧取出,带至前方刀鞘内侧,再从下方夹入袴带(距身体中心左侧三四寸处)。

原文(掃描頁040) 捌き終り、左手にて下緒を帶の後内側へ落し、外側よりとりて前鞘の内側へ持ち來り、袴の紐(中心より三四寸左寄り)へ下より挾む。

第二节 拔刀

左手握鞘口并略向右移,拇指推镡切开鲤口;右手从镡下方搭上刀柄,肘不可抬起。这一移手动作不可让敌人察觉。初学者则可先将手背从柄头附近移至柄中部,再翻手拔刀。

原文(掃描頁041) 鞘口を持ちたる左手を稍々右に寄せ、拇指にて鍔を押して鯉口を切り、右手鍔の下より(肘は上げず)柄にかける。此の手移りは敵に知られざる樣にせねばならぬ。但し、初心者には、手の甲を柄頭の邊より中程へ持ち來り手を返して拔刀させる。

本流有两种拔法:一是先徐缓、后迅疾的“スラリ、ハッ”拔法;二是起手即以“一、三”节奏拔出。前者开始安静缓慢,过半后迅速拔出,但中途不可停顿,必须一拍完成。后者如撕裂物体般,手一搭柄即向左右猛然分开拔出。

原文(掃描頁041) 拔き方は當流には二種あつて、スラリ、ハッと拔く法と、一サンに拔く法とがある。前者は初め靜かに緩にし、半ばより急速に拔く。但し中途にて止まらず、一拍子に拔くことが肝要である。後者は物を引き裂くが如く、柄に手を掛けるや否や左右へハッと引き拔く心持ちにて拔くのである。

拔刀动作又分“延拔”与“引拔”。延拔多用于横向拔付,以切先如刺切般拔出;横向拔付时,刀、鞘、肘应成一直线,刀柄位于前臂下方。引拔多用于正面拔打,手腕和肘略屈,形成所谓“折之手内”。横拔时也可抱持切拂之意,手腕与肘微屈,刀柄止于前臂右侧。

原文(掃描頁041) 又拔く處作には、延べ拔と、引拔とがある。延べ拔とは、横に拔きづける時に多く之を行ひ、切先にて突切る如く拔附けるのである。横に拔附けたる時、刀、鞘、肘等が一直線になり、柄は小腕の下に位置する。引拔きは、多く眞向拔討の時に行はれ、手首、肘を少し屈する所謂折の手の内にするのである。又横に拔くときも切り拂ふ心持ちにて、手首、肘を僅かに屈し、柄は小腕の右側にて止まる。

此外,正面拔打时,鞘的刃方始终朝上;横刀拔付时(所谓横刀——〔下接本页左栏〕

原文(掃描頁041) 次に鞘の刃方は、眞甲拔討ちの時は上を向いたるまゝであるが、拔附の如き横刀(横刀とは—〔左頁へ續く〕

即横向拔刀),开始时刃方朝上,拔刀途中再自然转向左方。

原文(掃描頁041) 横に拔刀すること)の場合は、初め刃方上にして拔刀の途中より自然に左へ向けるのである。

第三节 血振

血振,是斩敌后将刀上血液振落的动作;他流也称“血拭”,方法多种。本流是在刀旋转一周后,以手刀拍击,完成血振。

原文(掃描頁041) 血振とは敵を切つた、刀の血を振ひ落す處作を云ふ。他流にては血拭ひとも云はれ、種々の方法がある。當流にては刀を一廻轉させて後、手刀にて打ちて血振をするのである。

其动作是:先将敌两断并保持残心;随后放松左手握柄之力,右手四指从柄下方将刀由右向左旋转一周;旋满一周时,左手重新握紧,再以右手手刀内侧(亦可用掌内侧)拍击靠近镡处的刀柄。

原文(掃描頁041) 其の處作は、先づ敵を兩斷し、殘心の後、柄を握れる左手を緩め、右手の四指にて柄の下より廻し(右より左へ)一廻轉したる時、左手を確と握つて右の手刀(掌の内側にても可)の内側にて鍔際の柄を打つ。

第四节 纳刀(下接下一模块)

纳刀应在血振之后进行。以手刀拍击刀柄的右手保持原势,反手搭在镡上握住刀柄(左手离柄,握住鞘口),使切先如画圆弧般回转,令刀棟中段搭在左肩上。(居合时仍保持跪姿而伸直上身;立居合时则将右足收近左足。)

原文(掃描頁042) 納刀は、血振後なすものである。手刀にて打ちたる右手を其のまゝ逆手に鍔にかけ、柄を握りて(左手は柄を離し鞘口を握る)切先にて弧圓を畫く如く廻して左肩に刀棟の中程が當る如くする(此の時、居合の場合には踞したるまゝ上體を伸ばす。立居合の時には、右足を左足に引き寄せる)。

握鞘口的左手拉至水月附近,贴到置于左肩之刀的镡侧棟部;右手向右斜前下方伸出,使刀棟沿握鞘口的手指上方滑行。切先到达鲤口中段时,抬起右拳,将切先送入鲤口;左手保持原位,右手下落至水月附近,完成纳刀。此时身体不可摇动。

原文(掃描頁042) 鞘口を握りたる左手を水月の邊まで引出し、左肩にとりたる刀の鍔際の棟につけ、右手を右斜前下へ出しつゝ(刀の棟が鞘口握りたる手指の上を滑る)切先が鯉口の中程へ至りて右拳を上げて鯉口に入れ、左手をそのまゝにし、右手を水月邊まで下ろして納刀する。此の時の體は動搖してはならぬ。

第五章 居合六条技法解说

第一节 一条 草薙之剑

此剑用于察知前方相距三四尺之敌将要出刀时,先扫其右胫。敌抽腿避开,便从左侧将刀举至上段,稍向前进,正面劈向其眉间;敌再后撤避开,则从右侧举刀,将其两断。随后把刀横置于额前上方,取横一文字,监视倒地之敌;若敌仍有动作,再取上段踏入,两断制止。

原文(掃描頁042) 此の劍は前方三四尺の間を隔てたる敵が、我を切りかゝらんとする氣配あるを察し、敵の右脛を拂ふ。敵が之を引き外づす故、刀を左側より冠り稍々進みて敵の眞向を打つ。敵又引き外づす故、右側より刀を冠りて兩斷し、刀を前頭上に横一文字に取り、倒れたる敵を監視する。敵が尚動かんとする模樣ある故、上段に冠り踏込みて兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、双方相距约三四尺,跪姿相对。

原文(掃描頁042) 一、約三四尺の間を隔てゝ双方跪して相對す。

说明与注意 説明及注意

立右膝,右足尖略朝右斜方,右踵踏在左胫附近;左膝着地并跷起足尖,臀部轻落在左踵上。左手由上握鞘口,拇指搭镡;右手置于右腿,指尖略向内。上身正直,腰腹用力,肩、肘、颈等处放松,目视敌人。

原文(掃描頁042) 右膝を立て足先は右斜に向け、踵を左脛近くに踏み、左膝はつき爪先は立て、尻を輕く左踵上に置く。左手は鞘口を上より握り、拇指を鍔にかける。右手は右腿の上に、指先稍々内に向けて置く。上體は眞直に腰と腹に力を入れ、肩、肘、首等の力を抜く。眼は敵を見る。

二、抬腰,鞘手略向右移,同时以拇指切开鲤口,右手搭上刀柄。

原文(掃描頁043) 二、腰を上げ、鞘手を少し右によせつゝ、拇指にて鯉口を切り、右手を柄にかける。

三、踏出右足,横向斩扫敌之右胫。

原文(掃描頁043) 三、右足を踏出し、敵の右脛を横に薙ぐ如く切り付ける。

本流目付为注视敌之眉间。

原文(掃描頁043) 當流にては其の目付として、敵の眉間を見る。

应在敌心中刚生斩我之意、动作尚未显现之前先发制人。鞘手略向右移时,刀柄有意识地下沉,以免右手抬得过高,并使刀与鞘在身体中心线上分离。

原文(掃描頁043) 敵我を切らんとの意起り、未だ動作に現れざる先を仕掛ける。鞘手を少しく右に寄せる時、心持ち柄を下げる。是は右手を高く上げさせぬ爲め又刀、鞘の引分けを體の中心にてなさしむる爲めである。

右足踏入时,左膝也随之前进。斩付时须目送切先,把全部气势集中于切先;斩出的切先不可偏离敌之中心。

原文(掃描頁043) 右足踏込みし時、左膝も伴ふて進む。切り付ける時は、切先を見送り全氣勢を切先へ集中すること肝要である。切り付けたる切先は敵の中心を外づれぬ樣にする。

四、从左侧将刀举至上段,左手搭上刀柄,右足略进,从正面向敌眉间斩下。

原文(掃描頁043) 四、刀を左側より上段に冠り、左手を柄に掛け右足を稍々進めて敵を眞向より切下す。

敌向后避开,故进右足追斩;切先下落至水月附近。

原文(掃描頁043) 敵引き外づす故、右足を進めて切下す。切先は水月の邊まで切下げる。

“真向”指前额至眉间;“真甲”则指头顶。

原文(掃描頁043) 眞向とは、前頭より眉の間を云ふ。眞甲とは腦天のことである。

五、再由右侧回刀举至上段,踏入一步,从头顶斩下。

原文(掃描頁044) 五、又右側より廻して上段に冠り、一步踏込み眞甲より切下ろす。

敌再次后撤避开,须不失时机踏入右足斩下;切先仍停于水月附近。

原文(掃描頁044) 敵再び引き外づす故、隙かさず右足を踏込みて切下す。切先は同じく水月の邊にて留める。

六、将右拳收至右侧面前,把刀取横一文字,同时左手抵住物打处的刀棟。

原文(掃描頁044) 六、右拳を右面の前に引き、刀を横一文字にとりつゝ、左手を物打の棟に當てる。

刀取横一文字称为“鸟居之构”,刃口向上。此时目付向下,即监视被击倒的敌人。上身可稍前倾,但不可折腰或使姿势崩坏。

原文(掃描頁044) 刀を横一文字にとるを鳥居の構と云ふ。刃先は上に向ける。此の時の目付は下を見る。即ち打倒れたる敵を見守るのである。此の時上體は多少前に傾くが、但し腰を折り、崩れてはならない。

七、右拳移至面前中央;左手仍抵刀棟并移至前额中央。若倒地之敌仍有动作,为补上一刀,转取上段。——〔下接扫描页045〕

原文(掃描頁044) 七、右拳を前面の中央に移動せしめつゝ、左手は刀棟に當てたるまゝ前額中央に移動し、打倒れし敵尚も動けば、今一刀加へる爲めに上段にとる。—〔次頁へ續く〕

〔承上页〕先取竖一文字,再以直冲天际之意举至上段,同时左手搭上刀柄。

原文(掃描頁045) 堅一文字にとり、天を衝く心持ちにて上段にとりつゝ左手を柄にかける。

竖一文字是从横一文字(鸟居之构)转入上段途中的动作。取竖一文字时腰稍下沉;举至上段时腰略抬。刃口朝前,刀置于身体中心。取竖一文字时,右手不可下垂。

原文(掃描頁045) 堅一文字は横一文字(鳥居の構)より上段にとる途中の處作である。堅一文字にとる時は少しく腰を落し氣味にして、上段にとる時は稍々腰を持ち上げ氣味にする。刃先は前方に向け、刀は中心につける。堅一文字の時右手は下がらぬ樣にする。

八、右足略向右斜前踏出,将敌两断。

原文(掃描頁045) 八、右足を稍々右斜前に踏出し、敵を兩斷す。

最后两断是为了彻底制住倒地之敌,故切先须斩至离地二三寸处,手元也应随切先降至低位。腰下沉至臀部几乎落在左踵上,动作须达到气、剑、体一如。

原文(掃描頁045) 最後の兩斷の時は、倒れたる敵の死命を制するものなるを以て、切先は床上二三寸の邊まで切下ぐる要がある。手元も切先に準じて低く下げる。尻を左踵上につける位に腰を落す。氣、劍、體一如の處作たること。

九、残心。

原文(掃描頁045) 九、殘心

十、血振。

原文(掃描頁045) 十、血振

十一、纳刀。

原文(掃描頁045) 十一、納刀

把两断后的刀徐徐抬至离地约一尺五寸处,施行血振。从两断至纳刀之间始终属于残心,目付尤其不可离开倒地之敌。

原文(掃描頁045) 兩斷せし刀を徐々に床上約一尺五寸程まで上げて血振を行ふ。兩斷より納刀までの間は殘心なれば、特に目付は倒れし敵より離してはならぬ。

第二节 二条 拔附之剑

此剑用于前方约四尺之敌将手搭刀柄时,先发制人,踏出左足横拔其面部;敌惊退之际刺其咽喉,再飞身换步举刀至上段,踏出右足将其两断。

原文(掃描頁045) 此の劍は前方約四尺の間を隔て居る敵が、柄に手をかけんとするところを、先をとりて左足を踏出しその面部へ拔きつける。敵怯み退く所をその喉を突き、飛違ひて上段に冠り、右足を踏出し兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、双方相距约四尺,以跪姿相对。

原文(掃描頁046) 一、雙方間合、約四尺を隔てゝ跪して相對す。

说明与注意 説明及注意

二、左足向前踏出,右膝着地,横向拔付敌之面部。

原文(掃描頁046) 二、左足を前方へ踏出し右膝をつき敵の顔面へ横に拔附ける。

因间合较远,踏出左足,以切先如刺入般拔付。右拳与肩同高,肘伸直,手臂与刀成一直线并保持水平,刀柄位于前臂下方。沿眼睛高度拔付,在敌左眼附近止住。

原文(掃描頁046) 間合遠き爲め左足を踏出し、切先にて敵を突く如く拔附ける。右拳は肩の高さ、肘は伸し、刀と一直線にして水平にし、柄は小腕の下に位置する。顔面目通りに拔附け、左眼の邊にて留めるのである。

三、收刀,将右拳取至右耳附近,成突刺之构。

原文(掃描頁046) 三、刀を引き、右拳を右耳の邊にとり突の構をする。

此突刺之构以左手贴于物打处刀棟,刃口向上,切先指向敌人,也称“胁鸟居”。这是准备刺击正在怯退之敌。

原文(掃描頁046) 此の突の構は左手を物打の棟に添へ、刃を上にして切先を敵に向ける。此の構を脇鳥居とも云ふ。これは敵の怯みたるところを突かんとするのである。

四、以左手为支点刺敌咽喉,立即收刀并监视敌人。

原文(掃描頁047) 四、左手を支點として敵の喉を突き、直に刀を引きて敵を見守る。

突刺时身体保持整体略向前进;收刀如同用手捋刀,复取胁鸟居,监视倒地之敌。

原文(掃描頁047) 突く時、少しく軀體のまゝ前へ進み、刀をしごく如く引きて、脇鳥居に構へ、倒れたる敵を監視するのである。

飞身换步须一举完成。但若倒地之敌较远,则左足保持原位,左膝着地,右足踏出并立膝。换步时身体不可崩坏;左手仍握物打处刀棟,腰略下沉。

原文(掃描頁047) 飛び違ひは動作を一擧にすること。但し倒れし敵が遠き時は、左足はそのまゝにして膝をつき、右足を踏出し膝を立てる。飛び違ひの時は體が崩れざる樣にすること。左手は物打ちの棟を持ちたるまゝ、少し腰を落し氣味にする。

五、飞身换步(收左足并落膝,出右足立膝),将刀取竖一文字。

原文(掃描頁047) 五、飛び違ひ(左足を引き、膝をつき、右足を出して膝を立つ)て刀を堅一文字にとる。

第二节 二条 拔附之剑(续)

六、举至上段的同时,左手搭上刀柄;右足略向右斜前踏出,将敌两断。

原文(掃描頁048) 六、上段にとりつゝ左手を柄に添へ右足を稍々右斜前に踏出し兩斷す。

竖一文字是由胁鸟居转入上段途中的动作。举至上段时,刀不可向身后倾倒。两断时,身体与腰一同下沉,切先斩至离地二三寸处。

原文(掃描頁048) 堅一文字は、脇鳥居より上段にとる途中の處作である。上段にとる時、刀が後方(脊部)へ倒れぬ樣にすること。兩斷の場合は體、腰共に落し、切先を床上二三寸まで切下す。

七、残心。

原文(掃描頁048) 七、殘心

八、血振。

原文(掃描頁048) 八、血振

九、纳刀。

原文(掃描頁048) 九、納刀

第三节 三条 拔讨之剑

此剑用于前方相距三四尺之敌扫击我右膝时,跃起避开其切先,同时拔刀斩击其头顶。

原文(掃描頁048) 此の劍は、前方三四尺の間を隔てたる敵が、我が右膝を拂ひ來る故飛上り、その切先を避けつゝ同時にその眞甲を拔討ちする刀法である。

动作程序 處作

一、双方相距约三四尺,以跪姿相对。

原文(掃描頁048) 一、雙方間合約三四尺を隔てゝ跪す。

二、右手一搭刀柄,便在跃起的同时拔刀;左手随即添握,将敌头部两断。

原文(掃描頁048) 二、右手柄にかけるや、飛上がりながら拔刀して左手を添へ敵の頭上を兩斷す。

说明与注意 説明及注意

口传说:“预料敌将深切而来,跃起三尺,同时后跃二三尺,并在其间完成拔讨。”拔讨必须使拔刀与斩击成为一拍;即在单手拔讨途中,左手自然搭上刀柄。

原文(掃描頁048) 「敵、深く切り來るを豫想し、三尺飛び上がりつゝ二三尺飛び去り、其間に、拔討ちせよ」との口傳あり。拔討ちは拔くと討つとが一拍子となるものである。即ち片手拔討ちする途中にて、左手が柄にかゝるのである。

不可因左手添握而中断刀速。两断后的切先下落至敌之水月附近。

原文(掃描頁049) 左手を添へるが爲めに刀速が中斷してはならぬ。兩斷せし切先は、敵の水月の邊まで切り下げる。

三、残心。

原文(掃描頁049) 三、殘心

四、血振。

原文(掃描頁049) 四、血振

五、纳刀。

原文(掃描頁049) 五、納刀

第四节 四条 右剑

此剑用于右斜前约四尺处跪着的敌人正要搭上刀柄之瞬间,向右斜前踏入,拔付其上臂。敌中刀后退,便踏出左足刺其胸部;继而取胁鸟居监视。察知敌仍有动作时,飞身换步,振刀至上段,将其两断。

原文(掃描頁049) 此の劍は、右斜前約四尺程隔てゝ跪したる敵が、柄に手を掛けんとせし刹那、右斜前へ踏込みつゝ二の腕へ拔きつける。敵一刀を浴びて退く故、左足を踏み出しつゝ胸を突く。而して脇鳥居にとりて、敵を見守る。敵動くを見てとり、飛び違ひて上段に振り上げて兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、双方相距约四尺,以跪姿相对。

原文(掃描頁049) 一、雙方間合約四尺隔てゝ跪す。

二、从右足起向右斜前踏入(左膝也随之前进),单手拔讨,斩付敌之上臂。

原文(掃描頁049) 二、右足より右斜前に踏込み(左膝も伴ふて進む)片手拔討ちに敵の二の腕に切り付ける。

说明与注意 説明及注意

敌位于我方右斜前。

原文(掃描頁049) 敵は我が右斜前方に在り。

拔讨时手内略成“折之手内”,即刀柄停在右手右侧。切先由上臂切向右胸,并停在敌之中心线上。

原文(掃描頁049) 拔討つ手の内は稍々折の手の内となる。即ち柄が右手の右側にて留まる。切先は二の腕より右乳にかけて切り、中心にて留める。

三、收右拳,手背向下、刃口向左,使柄头贴近右胸,切先指向敌方,将刀大致水平,成突刺之构。

原文(掃描頁049) 三、右拳を引き、甲を下に、刃を左に向け、柄頭を右乳の邊につけ、切先を敵の方に向け、刀を水平にとり突の構へをする。

保持斩入的切先对准敌之中心,边收刀边取突刺之构。

原文(掃描頁050) 切りつけたる切先を、敵の中心につけたるまゝ引きて突の構をする。

四、踏出左足,同时将手臂笔直伸出,刺击敌之胸口。

原文(掃描頁050) 四、左足を踏出しつゝ手を眞直に伸ばし、敵の胸元を突く。

左足踏出并立左膝,右膝着地。

原文(掃描頁050) 左足を出て左膝は立て、右膝はつく。

刺出时刃口朝左,手臂旋拧,使手背转向上方。这样以切先如剜入般突刺,可增强刀势。

原文(掃描頁050) 突き出す時刃を左に向け、手は捻つて甲を上にする。これは切先にて抉るが如く突出す故、刀勢を増すのである。

五、取胁鸟居,监视倒地之敌。

原文(掃描頁050) 五、脇鳥居にとりて倒れし敵を見守る。

胁鸟居与二条“拔附之剑”在刺出后收刀监视时所取的残心之构相同。

原文(掃描頁050) 脇鳥居は、二ヶ條拔附之劍の突き出してしごきて見守る時と同じ殘心構である。

六、飞身换步,由竖一文字振举至上段,左手搭柄;踏出右足,将敌两断。

原文(掃描頁051) 六、飛び違ひて堅一文字より上段に振り上げ、左手を柄に添へて右足を踏み出して兩斷す。

两断与一条、二条相同。为斩倒地之敌,应下沉腰部、降低手元,使切先斩至离地二三寸处。

原文(掃描頁051) 兩斷は一ヶ條、二ヶ條と同じく、倒れし敵を切る爲め腰を落し、手元を下げ、切先は床上二三寸の邊まで切下す。

七、残心。

原文(掃描頁051) 七、殘心

八、血振。

原文(掃描頁051) 八、血振

九、纳刀。

原文(掃描頁051) 九、納刀

第五节 五条 左剑

此剑用于左斜前约四尺之敌将手搭上刀柄时,踏入并拔讨其真向;敌后撤避开,便翻刀,从其左肩口沿袈裟方向斩下。敌怯退时,取冠入身而进,刺其咽喉;再飞身换步,举至上段,将其两断。

原文(掃描頁051) 此の劍は左斜前約四尺隔てたる敵、柄に手をかけんとするを踏込みて、その眞向を拔討し、敵引外づすを、刀を返し左肩口より袈裟掛けに切る。敵怯む處を冠り入身に進み、その喉を突き、飛び違ひて上段に冠り之を兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、双方相距约四尺,相对而坐。

原文(掃描頁051) 一、雙方約四尺隔てゝ相對す。

说明与注意 説明及注意

敌位于我方左斜前。

原文(掃描頁051) 敵は我が左斜前方に在り。

二、从右足起向左斜前踏入,单手拔讨,斩敌真向。

原文(掃描頁051) 二、右足より左斜前へ踏み込み片手拔討ちに敵の眞向を切る。

拔讨后的切先下斩至离地约二尺处。

原文(掃描頁051) 拔討ちたる切先は、床上二尺位まで切下す。

三、翻刀略进,从敌左肩口沿袈裟方向斩下;左手抵住物打处刀棟。

原文(掃描頁052) 三、刀を返して少し進み、敵の左肩口より袈裟掛けに切り、左手を物打ちの棟に當てる。

敌后退逃开,故追上斩击。所谓翻刀,是如取小霞一般,将切先置左、刃口向上,在额前上方取刀,右拳位于右侧头部上方。

原文(掃描頁052) 敵退きて遁れたるを討ちに行くのである。刀を返すとは、小霞の如く切先を左に、刃を上に向け、前額上に、右拳は右横面上にとるのである。

这是斩向肩口途中的动作。袈裟斩下时,右拳停在左腰附近,切先止于左斜后方、离地七八寸处,刃口朝内。目光不可离开敌人。

原文(掃描頁052) 之は肩口を切りに行く途中の處作である。袈裟掛けに切下したる時の右拳は左腰の邊に、切先は左斜後方に床上七八寸位にて留め、刃先は内側へ向ける。目は敵を離さぬこと。

四、踏出左足,右膝着地,取冠入身刺敌咽喉;随即收刀,以胁鸟居监视敌人。

原文(掃描頁052) 四、左足を踏み出し、右膝をつき、冠り入身にて敵の喉を突き、直に引き、脇鳥居にて敵を見守る。

这是趁敌怯退时进刺。

原文(掃描頁052) 敵怯むところを突きに行くのである。

所谓冠入身,是将右拳举至右侧头顶,左手抵在物打处刀棟并向前伸出,使切先对准敌人。此构以刀护身,冲入敌之手元进行突刺。

原文(掃描頁053) 冠り入身とは、右拳を右頭上に上げ、左手を刀の物打ちの棟に當てゝ前方に出し、切先は敵につける。此の冠り入身は、刀にて身を覆ひて敵の手元に飛び込み突きに行く構である。

五、飞身换步,将刀取竖一文字并振举至上段;踏入右足,将敌两断。

原文(掃描頁053) 五、飛び違ひて刀を堅一文字にとり、上段に振り上げ、右足を踏み込みて敵を兩斷す。

两断与一条、二条、四条相同。

原文(掃描頁053) 兩斷は一ヶ條二ヶ條四ヶ條と同樣である。

六、残心。

原文(掃描頁053) 六、殘心

七、血振。

原文(掃描頁053) 七、血振

八、纳刀。

原文(掃描頁053) 八、納刀

第六节 六条 八方剑

此剑用于被多数敌人包围、主敌从正面逼近时,拔刀起身,先刺正面之敌;继而斩扫右侧数敌,再斩扫左侧数敌,最后制住主敌。

原文(掃描頁053) 此の劍は多數の敵に取り卷かれ、主敵前面より迫まる場合に、拔刀して起上がり、先づ前敵を突き、次に右側の數敵を切拂ひ、更に左側の數敵を切拂ひ、最後に主敵の死命を制する刀法である。

动作程序 處作

一、多名敌人包围跪着的我方。

原文(掃描頁053) 一、我が跪する周圍を多數の敵取り卷く。

二、抬腰拔刀,立即取突刺之构。

原文(掃描頁053) 二、腰を上げ拔刀し直に突の構になる。

说明与注意 説明及注意

敌方均为站姿,主敌从正面逼近。拔刀同时取突刺之构,拔刀至成构必须一拍完成。

原文(掃描頁053) 敵は立體にして、主敵は前面より迫る。拔くと同時に突の構をする。(拔刀、突の構まで一拍子たること。)

突刺之构为手背向下,柄头靠近右胸,刃口向左,切先指向正面之敌,并略高于水平。

原文(掃描頁053) 突の構は手の甲を下に、柄頭を右乳の邊につけ、刃は左に向け、切先を前敵に向けて水平より稍々切先を上げる。

三、起身同时踏出左足,刺主敌胸部。

原文(掃描頁054) 三、起上がりつゝ左足を踏出し、主敵の胸を突く。

此时腰身扭转:左足在前、右足在后;右肩在前、左肩在后;刃口保持向左完成突刺。

原文(掃描頁054) 此の時捻り腰となる。足は左前、右後、肩は右前、左後、刃先は左に向きたるまゝ突く。

四、取手里霞。

原文(掃描頁054) 四、手裏霞にとる。

手里霞为右拳置于左侧面部上方,刃口向上,切先朝右并略抬。此为刺正面之敌后,转而斩击右侧之敌的过渡动作。

原文(掃描頁054) 手裏に霞むは、右拳を左面上、刃は上に向け、切先は右方にし稍々上げる。之は前敵を突きたる後、右側の敵を切る爲めの途中の處作である。

五、翻转右手,上身转向右方,以肩高水平斩扫右侧之敌;刀停在后方后,立即回看正面之敌。

原文(掃描頁054) 五、右手を返し、上體を右に向け、肩の高さと水平に右側の敵を拂ひ切り、後方にて刀を留めて前敵を見る。

此时左足从右足前方绕至右后方踏下,双膝充分屈曲,右踵不着地;左手将鞘向前拉出并对准正面之敌。刀停在后方时,应使正面敌、左拳、左肩、右足、右肩、左足、右拳与切先大致位于一直线上,身体与刀鞘构成十字。目付方面,斩右侧敌时目送切先;刀停后方后,立即转看正面之敌。

原文(掃描頁054) 此の時、左足は右足の前を廻りて右後方に踏み、兩膝を充分に屈し、右足の踵をつけず、左手は鞘を引き出し前敵へつける。後方にて刀を留めし時、前敵、左拳、左肩、右足、右肩、左足、右拳、切先が一直線上にある如くにし、體と鞘刀が十文字になる。目遣ひは右側の敵を切る時は切先を見送り、刀を後方に留めたる後、直に前敵を見る。

六、继续向右转身,横扫右方后面向前方。

原文(掃描頁055) 六、右廻りしつゝ右方を拂ひ切り前方に向く。

左右脚踵抬起,顺势完成半周转身,形成右足在前、左足在后的右半身。斩扫时刀与肩同高,目光追随切先。

原文(掃描頁055) 左右の踵を上げスーと半廻轉し、右足前、左足後に、右半身となる。切拂ふ時は肩の高さ、目遣ひは切先を見送る。

右手向前伸出,握鞘的左手收至水月附近。

原文(掃描頁055) 右手を前方に伸ばし、鞘を握りたる左手は水月の邊に引き寄する。

七、左足移近右足,刀取上段,左手搭柄;踏出右足,边下沉腰部边将倒地之敌两断。

原文(掃描頁055) 七、左足を右足の近くに進め、刀を上段にとり、左手を柄にかけ、右足を踏出し、腰を落しつゝ倒れし敵を兩斷す。

两断用于斩倒地之敌,与一条、二条相同:腰部下沉,手元降低,切先斩至离地二三寸处。

原文(掃描頁055) 兩斷は倒れし敵を切る爲め一ヶ條、二ヶ條と同じく腰を落し、手元を下げ、床上二三寸まで切下す。

第六节 六条 八方剑(续)

八、残心。

原文(掃描頁056) 八、殘心

九、血振。

原文(掃描頁056) 九、血振

十、纳刀。

原文(掃描頁056) 十、納刀

第六章 立居合五条技法解说

第一节 一条 行合逆拔之太刀

此太刀用于行走中遇前方来敌突然斩向我腰部时,边收右足边避开其切先,同时拔付其右小手;趁敌怯退,举刀至上段,踏入并从头顶将其两断。

原文(掃描頁056) 此の太刀は歩行中、前方より來る敵、突然我が腰部へ切り付け來る故、右足を引きつゝ切先を外し、その右小手に拔きつける。敵怯む處を上段に冠り、踏込んで眞甲を兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、依次右、左、右行进。敌斩向腰部时,收右足避开,同时拔刀斩其小手。

原文(掃描頁056) 一、右左右と進み、敵が腰へ切りつけ來るを右足を引きて外しつゝ、拔刀し小手を切る。

说明与注意 説明及注意

第一步右足只迈半步,左足照常前进;第二次迈右足时先以足尖着地、脚跟不落,随即大步后撤。斩小手用“延讨”。收右足与拔刀必须一拍完成。

原文(掃描頁056) 初めの右足は半歩踏出し、左足は普通に、次の右足を踏み出し、爪先を着け、踵をつけず、すぐ大股に引く。小手を切るのは延べ討ちである。右足を引くのと拔刀とが一拍子になること肝要である。

二、左足收近右足的同时举刀至上段,左手添握刀柄。

原文(掃描頁056) 二、左足を右足の近くに引き寄せつゝ上段に冠り、左手を柄に添へる。

敌因腰部攻击被避开且小手中刀而怯退,此时追击。左足收近右足再取上段,是因为间合较近。

原文(掃描頁056) 敵、腰を外づされ、小手を討たれて怯みたるところを討ちにゆくのである。左足を右足に引きて上段にとるは間合が近き爲めである。

三、踏出右足,从敌头顶将其两断。

原文(掃描頁057) 三、右足を踏出し、敵の眞甲を兩斷す。

斩头顶两断时,切先下落至水月附近。

原文(掃描頁057) 眞甲兩斷の切先は水月邊まで切下す。

四、残心。

原文(掃描頁057) 四、殘心

五、血振。

原文(掃描頁057) 五、血振

六、纳刀。

原文(掃描頁057) 六、納刀

第二节 二条 前后千鸟之太刀

此太刀用于行走中,敌突然从后方斩向头顶时,身体向右打开并拔刀,在头顶取横一文字,将敌刀受流至左侧;随即转身面敌,将其两断并纳刀。另一敌又从后方(原来的前方)斩向头顶时,再同样向右开身拔刀,取横一文字把敌刀受流至左侧,转身将敌两断。

原文(掃描頁057) 此の太刀は歩行中突然、敵、後より頭上に切り來るを、體を右に開きつゝ拔刀し、頭上に横一文字にとりて敵の刀を左側に受け流し、直ちに後面して敵を兩斷し、納刀する。他敵又後方(元の前方)より頭上に切り來るを、前と同じく體を右に開きつゝ拔刀し、頭上に横一文字にとり、敵の刀を左側に受け流し、後面して敵を兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、依次右、左、右行进。左足踏到右足右斜前的同时拔刀,立即在后脑上方取横一文字,将后方来斩之刀受流至左侧。

原文(掃描頁057) 一、右左右と進み、左足を右足の右斜前へ踏出しつゝ拔刀し、直に後頭上に横一文字にかざし後方より切りつけ來たる敵の刀を左側に受け流す。

说明与注意 説明及注意

第一步右足只迈半步;第四步左足踏至右足右斜前,称为“千鸟步”。此时抬起右踵,屈曲双膝,充分下沉腰部,上身不可前后左右崩坏。横一文字时,右拳置于右侧面部上方,切先朝左斜后方,刃口向上,刀大致水平。

原文(掃描頁057) 初めの右足は半歩踏出す。四歩目の左足は右足の右斜前に踏み込む、之を千鳥に踏むと云ふ。此の時右踵を上げ、左右の膝を屈し、上體は前後、左右に崩れぬ樣にして腰を充分に落す。横一文字は右拳を右面上に、切先は左斜後方に、刃は上に、大體水平にとる。

二、以左足为轴,右足踏到左足左斜前,同时向左转身,取上段并以左手搭柄。

原文(掃描頁058) 二、左足を軸として、右足を左足の左斜前に踏出しつゝ、體を左廻りして上段にとり、左手を柄にかける。

转身时不可使身体姿势崩坏。

原文(掃描頁058) 廻る時に體勢を崩さぬこと。

三、收左足,同时从敌头顶将其两断。

原文(掃描頁058) 三、左足を引きつゝ敵の眞甲を兩斷す。

转身后收左足,是因为敌人距离很近。两断时腰部下沉,切先斩至水月附近。

原文(掃描頁058) 廻りて左足を引くのは敵が間近の爲めである。兩斷の時、腰を落し、水月の邊まで切下す。

四、残心。

原文(掃描頁058) 四、殘心

五、血振。

原文(掃描頁058) 五、血振

六、纳刀。

原文(掃描頁058) 六、納刀

七、另一敌又从后方(原来的前方)斩来时,依前法踏千鸟步拔刀,向左受流;转身正对敌人,右足踏出一步,从其头顶将其两断。

原文(掃描頁058) 七、他敵再び後方(元の前方)より切りつけ來るを前記同樣、千鳥に踏みて拔刀し左へ受け流し、廻りて敵に正面して右足を一歩踏込み敵の眞甲を兩斷す。

转身后不收左足而踏出右足一步,是因为间合较远。此时右足先轻轻落下,随即再踏一步完成两断。

原文(掃描頁058) 廻りて左足を引かず右足を一歩踏出すのは、間合遠き爲めである。此の時右足は輕く踏み直に一歩踏出して兩斷するのである。

八、残心。

原文(掃描頁059) 八、殘心

九、血振。

原文(掃描頁059) 九、血振

十、纳刀。

原文(掃描頁059) 十、納刀

第三节 三条 行合右千鸟之太刀

此太刀用于行走中,前方来敌将要斩来时,向右斜前踏入;趁敌拔刀举起的瞬间,拔付其腋下要害,再踏入将怯退之敌两断。

原文(掃描頁059) 此の太刀は歩行中前方より來る敵、切りかゝらんとするを、右斜前に踏込みつゝ、敵の拔き冠りたる刹那、その脇坪へ拔き付け、怯むところを踏込んで兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、依次右、左、右行进,从右足起向右斜前踏入(左足也随之前进),拔付敌之腋下。

原文(掃描頁059) 一、右左右と進み、右足より右斜前に踏込み(左足も伴ふて進む)敵の脇坪に拔き付ける。

说明与注意 説明及注意

第三步右足先以足尖轻触地面,随即向右斜前踏入;左足随着右足大幅迈至其后方,使敌人、我方切先、拳、右足、左足大致处于一直线上。敌从正前方而来,我方闪向右侧后斩付。

原文(掃描頁059) 三歩目の右足は、爪先を輕くつけ直ちに右斜前に踏込む。左足は右足に伴ふて大きく右足の後方に踏出し、敵、我切先、拳、右足、左足が一直線上にあるが如くにする。敵は前方正面より來たるを右に躱して切りつけるのである。

必须在敌拔刀举起的瞬间拔付;此时不可忘记以切先刺切的意念。刀柄支于前臂下方。

原文(掃描頁059) 敵の拔き冠りたる刹那、拔付けることが肝要である。この時切先にて突切る心持ちを忘れてはならぬ。柄は小腕の下に支へる。

二、左足移近右足,同时举刀至上段,左手添握。

原文(掃描頁059) 二、左足を右足の近くに出しつゝ、上段に冠り、左手を添へる。

趁敌怯退,向前追进并两断。左足移近右足,是因为间合较近。

原文(掃描頁059) 敵怯むところを進みて兩斷するのである。左足を右足の近くに進めるのは間合が近き爲めである。

三、踏入右足,从头顶将敌两断。

原文(掃描頁059) 三、右足を踏込み眞甲を兩斷す。

四、残心。

原文(掃描頁059) 四、殘心

五、血振。

原文(掃描頁059) 五、血振

六、纳刀。

原文(掃描頁059) 六、納刀

第四节 四条 逆拔之太刀

此太刀用于行走中,前方来敌以左手欲夺我刀柄时,边撤身边以右手把刀柄向上提起避开;随即踏出左足施柄当,收左足并反手拔刀,将刀带至左肩上;左手搭柄,右手改为顺手握持,再将敌两断。

原文(掃描頁060) 此の太刀は歩行中前方より來る敵、左手にて柄を取らんとする故、體を引きつゝ右手にて柄を引き立て之を避け、直ちに左足を踏出し柄當をなし、左足を引いて逆手に拔刀し左肩上にて左手柄にかけ、右手を順手に持替へて敵を兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、依次右、左、右行进;右掌抵住柄头,右足收近左足,同时向上提起刀柄。

原文(掃描頁060) 一、右左右と進み、右掌を柄頭に當て、右足を左足に近く引き寄せつゝ、柄を引き立てる。

说明与注意 説明及注意

右足刚落地,右掌即抵柄头;收右足时,右拳移至左胸左侧,使刀略呈垂直竖起。这是避开敌人夺柄的动作。

原文(掃描頁060) 右足が地につくや否や、右掌を柄頭に當て、右足を引きつゝ右拳を左乳の左方にし、刀を稍々垂直に立てる。之は敵の柄を取らんとするのを避ける意である。

二、右手反手握柄,踏出左足,以柄头撞击敌之水月。

原文(掃描頁060) 二、右手にて逆手に柄を握り左足を踏出し敵の水月に當てる。

右手从镡下方反手握住镡际;左手将刀鞘向前送出的同时踏出左足,双手伸直,以两手之力撞击。

原文(掃描頁060) 右手は鍔際を下より逆手に取り、左手にて鞘を送り出しつゝ左足を踏出し、左右兩手を延ばし(兩手の力にて)て當てるのである。

三、保持原势收左足,反手拔刀。

原文(掃描頁060) 三、そのまゝ左足を引いて逆手に拔く。

此时左手拉回前送的刀鞘,同时收左足,并以扭动左腰之意完成拔刀。

原文(掃描頁060) 此の時左手にて突出したる鞘を引くと共に、左足を引き左腰をひねる心持ちにして拔刀する。

四、回转刀身,将刀带到左肩上。

原文(掃描頁061) 四、刀を廻轉して、左肩上に持ち來る。

反手拔出的刀,切先由前下方经前上方,再转至左肩上,沿圆形轨迹回转,使刀棟承在左肩上。此时右足收近左足。

原文(掃描頁061) 逆手に拔きたる刀は、切先を下前方より上前方に、更に左肩上へと圓形に廻轉し、棟を左肩上に支へる。此の時右足を左足の近くに引き寄せる。

五、左手搭上刀柄,右手换握。

原文(掃描頁061) 五、左手を柄にかけ、右手を持ち替へる。

刀棟即将承上左肩之前,先以左手搭柄;待刀棟贴肩后,右手改为顺手握持。

原文(掃描頁061) 刀の棟を左肩上に支へる直前に左手を柄にかけて後、棟を肩につけ、右手を順手に持ち替へるのである。

六、踏入右足,从敌头顶将其两断。

原文(掃描頁061) 六、右足を踏込み、眞甲を兩斷す。

七、残心。

原文(掃描頁061) 七、殘心

八、血振。

原文(掃描頁061) 八、血振

九、纳刀。

原文(掃描頁061) 九、納刀

第五节 五条 拔讨之太刀

此太刀用于行走中,前方来敌将手搭上刀柄时,踏入右足,以拔讨从头顶将其两断。

原文(掃描頁062) 此の太刀は、歩行中前方より來る敵が柄に手をかけるところを、右足を踏込み拔討ちに眞甲より兩斷する刀法である。

动作程序 處作

一、依次右、左前进并把手搭上刀柄;踏出右足的同时拔刀举起,左手添握,从敌头顶将其两断。

原文(掃描頁062) 一、右左と進み、柄に手を掛け、右足を踏み出すと同時に拔き冠り、左手を添へて敵の眞甲を兩斷す。

说明与注意 説明及注意

此拔讨与右足踏入为一个整体动作。左手添握过急,可能造成负伤;过迟,则会中断刀速,失去拔与讨的一拍。左手搭柄必须自然,不妨碍单手拔讨的刀速,反而要使其增强,达到如同从一开始便以双手斩下的效果。

原文(掃描頁062) 此の拔討ちは、右足の踏み込みと一擧動である。左手を添へる時、餘り急ぐ時は負傷する恐れがある。又遲れる時は、刀速を中斷し、拔と討との一拍子を失ふ。左手のかゝり自然にして、片手拔討ちの刀速を阻害することなく、寧ろ之を増大せしめ、初めより兩手にて切下したると同樣にすることが肝要である。

二、残心。

原文(掃描頁062) 二、殘心

三、血振。

原文(掃描頁062) 三、血振

四、纳刀。

原文(掃描頁062) 四、納刀

初学时,左手应在切先离开鲤口、上升至左肩附近之际,从鞘口沿左胸一带如同捌开身体般移动,再搭上刀柄;熟练后,应逐步做到不快不慢、自然地搭柄。

原文(掃描頁062) 左手の移りは、初心の中は、切先が鯉口を離れ左肩上に至る頃、鞘口より左乳の邊まで體を捌る如く移動せしめて柄にかける樣にし、漸次熟練し速からず遲からず自然に柄にかゝる樣にすべきである。


来源:《天真正传香取神道流武道教范》(杉野嘉男・伊藤菊枝 著,昭和十六年十一月刊)中日双语图文校订版全文转载,文字与图像均据该版整理。

《天真正传香取神道流武道教范》系列(共八篇):一 · 二 · 三 · 四 · 五 · 六 · 七 · 八